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『冒険手帳』と『少年探偵手帳』 [本棚]

冒険手帳―火のおこし方から、イカダの組み方まで (知恵の森文庫)

冒険手帳―火のおこし方から、イカダの組み方まで (知恵の森文庫)

  • 作者: 石川 球太
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 文庫

復刊ドットコムのメルマガで1972年に主婦と生活社から出たこの本が復刊した、
というトピックスを読みました。

そこで、1999年にでた、同系統の本、『少年探偵手帳』と共に、
ご紹介したいと思います。
光文社文庫『少年探偵手帳』
串間努、著
ISBN:4334728421
495円+税

両方とも、私の心にヒットした本です。こういう面白い本は好きです。
オリジナルの本を知らないけれど、『小学3年生』等の学年誌に付録で付いてきた、
伝記物の小冊子とか、雑学的小冊子にはかなりわくわくしたものです。
『冒険手帳』は、1972年に出た、同タイトルの子供向けの本の復刻、
『少年探偵手帳』は、光文社発行の月刊少年誌『少年』に連載の江戸川乱歩の
「少年探偵団」シリーズをきっかけに作られた付録の復刻らしいです。
それに、串間氏の平成版オリジナルを付け加えて一冊の文庫に仕立ててあります。
『冒険手帳』は、それこそ副題にあるような、火のおこし方をはじめとした、
実際に役立ちそうな(一部笑える)知識を集めた本です。
「火をおこす」、「料理する」、「食べる」、「獲る」、「寝る」、「切る」、「結ぶ」、
「歩く」、「伝える」、「測る」、「遊ぶ」、「救う」、「鍛える」という13の大見出しがあり、
それぞれの項目にあった内容が綴られています。

一例を挙げれば、「食べる」では、「有毒な水もおいしく飲める」として
簡単な濾過器の作り方が載っていたり、
「救う」では「かの女とキスができる、口移し人工呼吸法」という笑える見出しであるのに、
実際の記事はいたってまじめに人工呼吸の仕方について書いてあったりします。

『少年探偵手帳』は、本当に付録向けの浅く広い豆知識が載っています。
秘密インキの作り方や、駄菓子屋で売っている「おばけけむり」のように、
指から煙を出す薬の作り方、指信号、忍術けむり玉の作り方、
どれもこれも、子供ならわくわくしそうな内容です。

今みたいにやたらと過保護に結構危ない内容を避けてないので、
本物ちっくなところが、余計に子供心をくすぐっていたんだろうなぁと思います。
書店や古本屋(少年探偵手帳はもしかしたら絶版?)で見かけたら、
手に取ってみてはいかがでしょう。

2008年の追記
その後、上記の冒険手帳にインスパイアされたと思われる、
新 冒険手帳―災害時にも役立つ!生き残り、生きのびるための知識と技術

新 冒険手帳―災害時にも役立つ!生き残り、生きのびるための知識と技術

  • 作者: 佐原 輝夫
  • 出版社/メーカー: 主婦と生活社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本

こういう本も出ました。
今の時代に合わせた、新しい攻め口で書かれています。


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しま

はじめまして。私も少年時代に「冒険手帳」がバイブルだった世代です。一日に何十キロも歩けるインディアンの歩き方とかはいつも意識して歩いていました。中でも印象的だったのが、「クモはチョコレートの味がする」というくだりです。私は実際には食べる勇気は無く、そうなのかなあと想像するのみだったのですが、数年前図書館で「ゲテ食大全」という本を見つけたところ、その著者も「冒険手帳」を読み、実際に食べてみたらチョコレートの味はしなかったと書いていました。
by しま (2005-08-14 09:54) 

まるがお

しまさん>>はじめまして。
インディアン・スライド、実践してみていかがでしたか。
普段歩くのが好きなので、疲れないなら今度試してみようと思います。
クモ、確かにチョコレートの味がすると書いてありますね。
「ゲテ食大全」の著者にまで影響を与えたとはすごい本だ。
ウジ虫のくだりでは、すごい、著者はちゃんと、実体験したんだ、と思いました。
by まるがお (2005-08-14 15:27) 

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